デザイン事務所がお客様の声を集める方法
デザイン事務所への発注は、作品ポートフォリオを見て「センスは良さそう」と感じたあと、「この人と気持ちよく仕事を進められるか」で最後の一歩が決まります。仕上がりの美しさは見れば分かりますが、ヒアリングの丁寧さや修正への向き合い方、納期の守り方は、過去のクライアントの声でしか伝わりません。この記事では、実績とセットで効く「お客様の声」を、守秘に配慮しながら集める方法を、依頼の文例つきで解説します。
なぜデザイン事務所こそ「自分で集めた声」が要るのか
デザイン事務所には、飲食店のような外部の口コミサイトがほとんどありません。だからこそ、発注を検討している企業の担当者は、あなたのサイトに載っている実績と、その裏側の進め方を手がかりに判断します。ところがポートフォリオの画像だけでは「成果物」は分かっても「仕事の仕方」は伝わりません。
「無茶な要望にも代案を出してくれた」「専門外の私たちにも分かる言葉で説明してくれた」というクライアントの一言は、デザインの上手さとは別の安心材料になります。発注の不安は「仕上がり」より「相性」にあることが多く、その不安をやわらげるのが自分で集めた声の役割です。
1納品直後の手応えがあるうちにお願いする
声をもらう一番のチャンスは、ロゴや名刺、パンフレットを納品し、先方が仕上がりに満足してくれた直後です。納品メールに「もしよろしければ、今回の制作を振り返って一言いただけませんか」と一文添え、回答フォームのリンクを置いておきましょう。
時間が経つとプロジェクトの記憶は薄れ、依頼のハードルも上がります。感謝の言葉をもらえたその流れで、自然にお願いするのがコツです。
2進め方の良さが言葉になる質問にする
「いかがでしたか?」では当たり障りのない返事しか集まりません。発注前に不安だったことと、それがどう解消されたかを引き出す質問にすると、検討中の企業に刺さる声になります。
- 依頼する前は、どんな点が不安でしたか?
- 打ち合わせや修正のやりとりで、印象に残ったことは?
- 同じように悩む会社に勧めるなら、何と伝えますか?
3社名公開は許可制にし、イニシャルも選べるようにする
BtoBの仕事では、社名やプロジェクト名を出してよいかは先方しだいです。フォームに「社名を掲載してよいか」「イニシャルや業種のみが望ましいか」を選べる項目を設け、初期値は非公開にしておくと安心して書いてもらえます。
「都内のアパレルブランド様」「製造業A社のご担当者様」といった匿名でも、声の中身が具体的であれば十分に説得力があります。許可をもらえた案件だけ社名やロゴを出し、信頼を一段引き上げましょう。
4実績とセットで「お客様の声」を常設する
集めた声は、該当する制作実績のすぐ横に置くと効果的です。ビフォーアフターや完成物の画像の隣に「このロゴができるまで」という担当者のコメントがあれば、成果物と進め方の両方が一度に伝わります。
ポートフォリオサイトに「お客様の声」コーナーを常設し、新規の問い合わせフォームへ自然に流れる導線を作っておけば、検討中の企業が読みながら発注を決められます。作品の見栄えと、仕事の安心感。その両輪がそろって初めて、相見積もりの中から選ばれます。
よくある質問
Q. クライアントに守秘義務があり、声を載せにくいです。
Q. ポートフォリオが充実していれば、声は不要では?
まとめ
デザイン事務所がお客様の声を集めるコツは、(1)納品直後の手応えがあるうちにお願いし、(2)発注前の不安がどう解消されたかを引き出し、(3)社名公開は許可制にしてイニシャルも選べるようにし、(4)実績とセットで常設する——の4つです。ポートフォリオが伝える仕上がりの良さに、進め方の安心感を語る声が加われば、相見積もりの中で「この人に任せたい」と思ってもらえます。守秘に配慮しながら、自分の手元に信頼の声を積み上げていきましょう。
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