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システム開発会社がお客様の声を集める方法

システム開発の発注は、金額も期間も大きく、失敗が許されない買い物です。だから発注側は「要件を正しく汲み取ってくれるか」「リリース後も支えてくれるか」を、技術力以上に重く見ます。それを証明する最強の材料が、すでに導入した企業の「導入事例」という形の声です。この記事では、守秘に配慮しながら取材形式で事例を集め、受注につなげる方法を、依頼の文例つきで解説します。


なぜシステム開発会社こそ「自分で集めた声」が要るのか

システム開発には公開された口コミサイトがほとんどなく、技術ブログや実績一覧を出していても、「自社と似た課題を、ちゃんと解決してくれた会社か」を判断する材料が足りません。スペックや言語の一覧だけでは、発注後に起こる「要件のすれ違い」や「リリース後の放置」への不安は消えません。

そこで効くのが、課題から導入効果までを語った導入事例です。「曖昧な要望を整理してくれた」「リリース後の改善要望にも素早く対応してくれた」という担当者の声は、技術一覧では伝わらない伴走力を示します。発注の決め手は、似た境遇の企業が「うまくいった」と語る一次情報です。

1リリースが落ち着いた頃に取材を申し込む

声をもらうタイミングは、リリースして運用が安定し、導入効果が見え始めた頃が最適です。「貴社の取り組みを事例として紹介させていただけませんか」と取材を打診し、30分ほどのオンライン取材を提案しましょう。

開発直後はまだ効果が数字に出ていません。一方で時間が経ちすぎると記憶が薄れます。運用が回り始め、現場が手応えを感じているこの時期が、生きた事例を取りやすい瞬間です。

2課題と効果を引き出す取材設計にする

導入事例は「弊社のおかげで」という自慢話では響きません。導入前の課題、選んだ理由、導入後の変化という流れで聞くと、検討中の企業が自分ごととして読めます。

  • 導入前は、どんな業務の困りごとを抱えていましたか?
  • 数ある会社の中で、弊社を選んだ決め手は何でしたか?
  • 導入後、現場の働き方やデータの扱いはどう変わりましたか?
「月末の集計が半日から数分になった」のように、効果は具体的な業務の場面で語ってもらうと説得力が増します。誇張した数字ではなく、現場の実感を引き出すのが大切です。

3社名公開は許可制にし、機密に踏み込まない

システム開発の現場では、社名やシステムの内部仕様が機密にあたることが少なくありません。掲載前に必ず文面を先方に確認してもらい、社名公開の可否、業種のみの匿名化、画面キャプチャの扱いを一つずつ合意しておきましょう。

「製造業A社様」「従業員200名規模の小売企業様」といった匿名でも、課題と効果が具体的なら事例は成立します。アーキテクチャの詳細やセキュリティに関わる部分は伏せ、伝えたい価値だけを残すのが、信頼を守りながら実績を見せるコツです。

4事例ページとして常設し、受注導線につなげる

集めた声は、「導入事例」ページとして業種や課題ごとに整理して常設します。検討中の企業が「自社に近い事例」をすぐ見つけられるよう、業種や規模で絞り込めるようにしておくと効果的です。

各事例の末尾に問い合わせフォームへの導線を置けば、読んで納得した担当者がそのまま相談に進めます。技術力を語るのは自社、相性と成果を語るのは事例。役割が違う二つをそろえることで、相見積もりや稟議の場面で選ばれる会社になります。

よくある質問

Q. 顧客のシステムは機密が多く、事例として公開できません。

機密に踏み込まずに事例を作ることは十分に可能です。社名を「製造業A社様」のように匿名化し、システムの内部仕様やセキュリティに関わる部分は伏せ、「どんな業務課題が、どう改善したか」だけを語ってもらえば、機密を守りながら価値を伝えられます。掲載前に文面を先方に確認してもらうことを必ず工程に入れてください。匿名でも、課題と効果が具体的であれば検討中の企業には十分に刺さります。

Q. 技術ブログや実績一覧があれば、事例は不要では?

技術ブログは設計力や知見を示すのに有効ですが、発注側がもう一つ知りたいのは「自社と似た会社で、本当にうまくいったか」です。実績一覧は名前の羅列にとどまりがちで、課題から効果までのストーリーは伝わりません。導入事例は、その一次情報を補います。技術力は自社の発信で、成果と伴走力は顧客の声で示す。両方そろえることで、稟議や相見積もりの場で安心して選ばれます。

まとめ

システム開発会社がお客様の声を集めるコツは、(1)リリースが落ち着いた頃に取材を申し込み、(2)課題と効果を引き出す取材設計にし、(3)社名公開は許可制にして機密に踏み込まず、(4)導入事例ページとして常設し受注導線につなげる——の4つです。技術一覧では伝わらない「要件を汲む力」と「リリース後の伴走」を、似た境遇の企業の声で証明できれば、慎重な発注者の不安をやわらげられます。守秘を守りながら、信頼の事例を一件ずつ積み上げていきましょう。

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