注意点

お客様の声は、どこまで編集していい?

せっかくいただいたお客様の声。誤字があったり、文章が長すぎたり、個人名が入っていたり—— 「このまま載せていいのか、整えていいのか」と迷う場面は意外と多いものです。結論から言うと、意味を変えない範囲の編集はOK、意味を変える改変はNG。この線引きさえ押さえれば、読みやすく整えつつ、信頼もステマ規制(景表法)上のリスクも守れます。この記事では、その境界線を具体例で整理します。


そもそも「編集」と「改変」は何が違う?

判断の軸はひとつだけです。「本人が言いたかったことと、実質的に同じか」。読みやすさのために文字や見た目を整えるのが「編集」、内容や評価のニュアンスを動かしてしまうのが「改変」です。お客様の声は“本人の体験談”であり、その意味を勝手に変えれば、それはもう本人の声ではなくなってしまいます。以下では、やってOKな編集と、やってはいけない改変を分けて見ていきます。

やってOKな編集

次のような手直しは、主旨を変えない限り一般的に問題になりにくく、むしろ読み手への配慮として歓迎されます。

  • 明らかな誤字脱字の修正——「ありがとうございました」が「ありがとうごさいました」になっている、変換ミスがある、といった修正。
  • 長い文章の要約・抜粋——主旨を変えずに、長い感想から要点を抜き出す・冗長な部分を削る。前後の文脈で印象が変わらないよう注意します。
  • 個人情報・特定される記述の伏せ字化——フルネームをイニシャルや「30代・女性」に、具体的な勤務先や住所をぼかす。本人保護のための編集です。
  • 読みやすい改行・段落分け——ひと続きの長文に改行を入れる、箇条書きに整えるなど、見た目を読みやすくする。
OKな編集の例(要約・伏せ字)
【原文】
山田太郎です。先日、記念日のディナーで利用しました。最初は予約のときちょっと
電話がつながりにくかったんですが、当日は窓際の席を用意してもらえて、料理も
すごくおいしくて、特に魚料理が絶品で、妻も大満足でした。また来ます。

【編集後】
記念日のディナーで利用しました。窓際の席を用意してもらえて、
料理も絶品。特に魚料理が最高で、妻も大満足でした。(T.Y様・40代)
要約のコツは「削っても本人が読んで違和感がないか」。良い点だけを残し、引っかかった点を消すのは“要約”ではなく“改変”になります。あくまで主旨を保ったまま短くするのが編集です。

やってはいけない改変(NG)

次は、たとえ「良く見せたい」という善意からでも避けるべき改変です。信頼を損なうだけでなく、ステマ規制(景品表示法)の観点でも危ない領域に入ります。

言っていないことの追記・ねつ造——本人が書いていない誉め言葉やエピソードを足す。「また来ます」しか書いていない声に「料理が最高でした」を付け加える、など。
否定的な部分だけ削って絶賛に見せる——「料理は良かったが待ち時間が長かった」から後半だけを切り捨て、まるで不満がなかったかのように見せる。文脈を変える要約はNGです。
評価(★)の水増し——本人が★3をつけたのに★5として掲載する、平均点を実際より高く表示する、といった操作。
別人の声の使い回し——一人の声を複数人の名前で載せる、他店・他サービスの声を自分のものとして転用する。
根拠のない表現の付加——本人が書いていない「満足度No.1」「みんなが選ぶ」などを声に紛れ込ませる。客観的な裏付けのない優良誤認表示にあたるおそれがあります。

これらに共通するのは「実際よりも良く見せる/事実と違う印象を作る」という点です。お客様の声は事業者が見せ方をコントロールできるからこそ、こうした“盛り”はステマ規制や優良誤認の文脈で問題視されやすく、何より一度バレると信頼の回復が難しくなります。

迷ったときの3つの原則

「これは編集?改変?」と判断に迷ったら、次の3つを思い出してください。どれも、本人と読み手の双方に誠実でいるための原則です。

  • 編集後の文を本人に見せて確認を取る——いちばん確実な方法です。要約・伏せ字をした文面を「この形で掲載してよいですか」と一度返すだけで、トラブルの芽はほぼ消えます。
  • 「要約・編集しています」と一言添える——「※読みやすさのため一部を編集しています」と注記しておけば、読み手にも誠実さが伝わります。
  • 原文は保管しておく——いただいた元の声を残しておけば、「改変していない」ことを後から示せます。フォームで集めた声は記録として残しておくと安心です。

よくある質問

Q. 長い声から一部だけを抜粋して載せてもいいですか?

主旨が変わらない範囲であればOKです。「料理も接客も良かった」という声から「料理が良かった」部分だけを抜くのは問題ありません。一方で、良い点と気になる点が両方書かれた声から、良い点だけを抜き出して“不満がなかったように見せる”のは、文脈を変える改変にあたります。抜粋しても本人の全体的な評価とズレないか、を基準にしましょう。

Q. 方言を標準語に直したり、翻訳して載せてもいいですか?

意味を保ったまま読みやすくする目的であれば、一般的には許容される範囲と考えられます。方言の標準語化や、海外のお客様の声の翻訳は「読みやすさのための編集」に近いものです。ただし、ニュアンスや熱量が変わってしまわないよう注意し、可能なら「翻訳・編集しています」と添えるか、本人に確認を取ると安心です。原文も残しておきましょう。

まとめ

お客様の声の編集は、「意味を変えずに整える」ならOK、「事実と違う印象を作る」ならNG。誤字直し・要約・伏せ字・改行は歓迎される編集ですが、ねつ造・否定部分のカット・★の水増し・根拠なき表現の付加は、信頼もステマ規制の観点も危うくします。迷ったら本人に確認し、編集した旨を添え、原文を残す——この3点で、安心して声を活かせます。 Koevitaなら、フォームで集めた原文がそのまま記録に残り、承認した声だけを掲載できるので、「盛らずに、誠実に見せる」運用が自然に整います。

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