提案書・見積書にお客様の声を添える方法
BtoBの商談で提案書や見積書を出すとき、機能や価格の説明だけでは決め手に欠けることがあります。決裁者が最後に気にするのは「本当にうまくいくのか」「他社はどうだったのか」という一点。そこで効くのが、すでに導入した企業のお客様の声です。第三者の実績は、自社がどれだけ語るより説得力があります。この記事では、提案書に声を添えて受注率を上げる具体策を解説します。
なぜ提案書に「他社の声」が決裁を動かすのか
企業の購買では、担当者だけでなく上長や役員といった決裁者の承認が必要です。彼らは現場ほど商品に詳しくなく、「失敗したくない」という気持ちが特に強い。そこで効くのが、自分たちと近い会社が、同じ課題を解決できた事実です。提案する側が「効果があります」と言うより、導入企業の生の声のほうが何倍も信じてもらえます。
提案書に声を添えるのは、いわば「あなたの会社と同じような会社が、すでにこの道を通って成功しています」と示すこと。決裁者の不安をやわらげ、社内で稟議を通すときの後ろ盾にもなります。商談の場にいない決裁者にまで届くからこそ、書面に声を載せておく価値があるのです。
1相手の決裁者に効く声を選ぶ
載せる声は、提案先の状況に近いものを選びます。同業種・同規模・同じ課題を抱えていた企業の声ほど、「自分たちにも当てはまる」と感じてもらえます。製造業に提案するなら製造業の事例、中小企業なら中小企業の事例、というように相手に合わせて差し替えるのが理想です。
相手の業界に近い事例の在庫がないときは、抱えていた課題が共通している声を選びます。業種が違っても「人手不足を解消できた」「属人化を解消できた」といった悩みが重なれば、十分に響きます。
2数字より「課題解決のストーリー」で語る
つい効果を数字だけで示したくなりますが、提案書では課題から解決までの流れ(ストーリー)のほうが共感を呼びます。決裁者は「自社の状況」を重ねて読むため、出発点の悩みが具体的なほど引き込まれます。次の三点をそろえると、短くても説得力が出ます。
- 導入前に何に困っていたか(きっかけ)
- なぜ自社を選んでくれたか(決め手)
- 導入後どう変わったか(成果)
数字が出せるなら添えるとさらに強くなりますが、なくても課題解決の物語があれば十分に効きます。
3載せる位置は「導入」か「末尾」を使い分ける
声を提案書のどこに置くかで、役割が変わります。冒頭近くに置けば読み始めの段階で信頼の土台を作れますし、末尾に置けば、提案内容を読み終えた決裁者の背中を最後に押せます。
4掲載前に必ず社名・内容の許可を取る
他社の声を書面で使うときは、社名や担当者名を出してよいかの確認が欠かせません。提案書は配布物として相手企業の手元に残るため、口頭の了承だけでなく、メールなど記録に残る形で許可を取っておくのが安全です。
社名を出せない場合は「製造業A社様」「従業員50名規模のサービス業」のように匿名化すれば使えます。匿名でも、業種と規模が伝われば提案先は十分に自分ごととして読めます。許可の範囲(社名まで/業種のみ等)を相手と共有し、その範囲を守って掲載しましょう。
よくある質問
Q. まだ事例が少なく、提案書に載せられる声がありません。
Q. 競合と比べた優位性も、お客様の声で示せますか?
まとめ
提案書・見積書にお客様の声を添えるコツは、(1)相手の決裁者に効く同業・同規模の声を選び、(2)数字より課題解決のストーリーで語り、(3)導入部か末尾に要所を絞って置き、(4)掲載前に必ず社名・内容の許可を取る——の4つです。商談の場にいない決裁者にまで「自社と同じ会社が成功している」という安心を届けられれば、稟議を後押しし、受注の確度を確かに高められます。
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