基礎知識

成長を段階で測る「AARRR(海賊指標)」とは?

「売上が伸びない」と感じても、どの段階に問題があるのかが分からないと、何から手をつければよいか迷ってしまいます。お客様との関係を段階に分けて見える化するのがAARRR(海賊指標)という考え方です。この記事では、AARRRの5つの段階の意味と、どこを改善すべきかを見つける使い方を、初心者向けにやさしく解説します。


なぜAARRRで段階に分けるのか

お客様は「知る」「使う」「続ける」「人にすすめる」といった段階を踏んで深い関係になっていきます。全体をひとまとめに見ていると、どの段階でつまずいているのかが見えません。AARRRはこの流れを5つに区切ることで、ボトルネックを特定しやすくします。

ちなみにAARRRという名前は、5つの段階の頭文字を並べたもので、海賊の掛け声に似ていることから「海賊指標」とも呼ばれます。段階ごとに数字を見れば、「集客はできているのに使い続けてもらえない」といった具体的な課題が浮かび上がり、限られた力をどこに注ぐべきかが分かります。

15つの段階を覚える

AARRRは次の5段階で構成されます。

  • Acquisition(獲得): どうやって知ってもらうか
  • Activation(活性化): 来た人が最初に良い体験をできたか
  • Retention(継続): また使ってもらえているか
  • Revenue(収益): お金を払ってもらえているか
  • Referral(紹介): 人にすすめてもらえているか

「集めて、良い体験をしてもらい、続けてもらい、買ってもらい、広めてもらう」という流れだと考えると、つながりが見えてきます。

2段階ごとに数字をあてはめる

5段階を覚えたら、それぞれに自分の数字をあてはめます。

  • 獲得: サイトのアクセス数や来店数
  • 活性化: 登録した人や初回利用にたどり着いた人の割合
  • 継続: 翌月も使った人やリピートした人の割合
  • 収益: 購入した人や客単価
  • 紹介: 口コミや紹介で来た人の数

完璧な数字でなくても構いません。ざっくりとでも段階ごとに並べると、どこで人が大きく減っているかが一目で分かります。

3一番細い段階から手をつける

すべてを同時に良くしようとすると力が分散します。人が大きく減っている段階を一つ見つけ、まずそこに集中するのがコツです。

獲得ばかり増やしても、活性化や継続が細ければ、集めた人がそのまま流れ出てしまいます。入口を広げる前に、まず途中の漏れを塞ぐほうが、同じ労力で大きな成果になることが多いのです。

4紹介の段階まで意識する

最後のReferral(紹介)は見落とされがちですが、ここが回り出すと成長が一気に楽になります。満足したお客様が次のお客様を連れてきてくれるため、広告に頼らず母数が増えていくからです。

紹介を生む土台になるのが、お客様の声です。満足の声を集めて見える場所に置くと、それ自体が「人にすすめたくなる」きっかけになり、新しい人にとっては信頼の材料にもなります。集めたお客様の声は、獲得と紹介の両方を後押しする資産になります。

よくある質問

Q. AARRRは小さなお店でも使えますか?

使えます。AARRRはアプリやネットサービス向けに広まった考え方ですが、本質は「お客様との関係を段階に分けて、どこでつまずいているか見る」ことなので、実店舗や個人事業でも応用できます。たとえば「チラシを見た人」「来店した人」「再来店した人」「常連になった人」「友達を連れてきた人」と置き換えれば、規模に関係なく課題の在りかを見つけられます。

Q. 5つの段階は順番どおりに改善すべきですか?

必ずしも順番どおりではありません。基本は前の段階から後ろへ流れますが、改善すべきは「一番大きく人が減っている段階」です。獲得は十分でも継続が弱いなら、まず継続から手をつけたほうが効果的です。順番にこだわるより、数字を並べてボトルネックを見つけ、そこを優先する、という使い方をおすすめします。

まとめ

AARRR(海賊指標)は、お客様との関係を獲得・活性化・継続・収益・紹介の5段階に分けて見える化する考え方です。段階ごとに自分の数字をあてはめると、どこで人が大きく減っているかが一目で分かり、力を注ぐべき場所が定まります。すべてを同時に直そうとせず、一番細い段階から手をつけるのがコツ。とくに見落とされがちな紹介の段階では、お客様の声が獲得と紹介の両方を後押しする資産になります。

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