基礎知識

どれだけ離れていくかを表す「解約率(チャーンレート)」とは?

毎月の月額サービスや習い事、サブスクなどを運営していると、新規の申し込みばかりに目が向きがちです。でも、せっかく集めたお客様が同じペースで辞めていたら、いつまでも増えません。この「一定期間にどれだけのお客様が離れたか」を表すのが解約率(チャーンレート)です。この記事では、解約率の意味と計算の考え方、なぜ重要なのか、そして下げるためのヒントを初心者向けにやさしく解説します。


なぜ解約率を見るべきか

継続型のサービスは、新規が「入る数」と既存が「出る数」の差で伸びます。どれだけ新しいお客様を集めても、出ていく数がそれと同じなら、人数は横ばいのまま。穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるようなもので、いつまでも満ちません。

しかも一般に、新しいお客様を1人集める手間は、今いるお客様に続けてもらう手間より大きいといわれます。解約率を1ポイント下げるだけで、新規をたくさん増やすのと同じ効果が出ることもあります。だからこそ、まず「辞めていく数」に目を向ける価値があるのです。

1解約率の計算式を理解する

解約率は、ある期間でどれだけ減ったかの割合です。

  • 解約率 = その期間に辞めた人数 ÷ 期間はじめの人数 × 100(%)
  • 例: 月はじめに200人いて、その月に10人が解約 → 10 ÷ 200 × 100 = 5%

月ごとに見るのが一般的で、これを「月次解約率」と呼びます。まずは毎月この数字を記録するところから始めましょう。

2高いか低いかの見方を持つ

「解約率は何%ならいいの?」とよく聞かれますが、業種やサービスで適正は大きく変わります。安価で気軽に始められるものほど辞めるのも気軽になり、解約率は高めに出やすい傾向があります。

他社と比べるより、自分のサービスの先月や昨年と比べるのが実用的です。同じ条件で下がっていれば改善は前進、という見方をすれば、目標の立て方に迷いません。

3なぜ辞めるのかを聞き取る

解約率を下げる第一歩は、辞めた理由を知ることです。数字だけ見ても原因は分かりません。よくある理由を分けて考えてみましょう。

  • 使いこなせず、価値を感じる前に離れた
  • そもそも期待していた内容と違った
  • 料金に見合う実感がなかった
  • 困ったときに相談できる相手がいなかった

解約時に「差し支えなければ理由を教えてください」と一言アンケートを添えるだけで、改善のヒントが集まります。続けている人にも感想を聞けば、満足している点が分かり、伸ばすべき強みが見えてきます。

4辞める前に手を打つ

解約は、ある日突然ではなく兆しがあって起こることが多いです。利用が減ってきた、ログインしなくなった、といった変化が前触れになります。

そこで、始めたばかりの人には使い方を丁寧に案内し、最初の成功体験を早く届けるのが効果的です。しばらく使っていない人には「お困りごとはありませんか」と声をかける。続けている満足したお客様の声を集めて新規や迷っている人に見せれば、「この先も使う価値がある」と感じてもらえ、引き止めにもつながります。

よくある質問

Q. 解約率はどのくらいの期間で見ればいいですか?

継続型サービスでは月単位(月次)で見るのが基本です。1週間など短すぎると、たまたまの増減に振り回されます。毎月同じやり方で計算し、数か月並べて推移を追うと、季節の影響や施策の効果が見えてきます。月の途中で人数が大きく動く場合は、計算の起点を毎月そろえることを意識しましょう。

Q. 新規獲得と解約防止は、どちらを優先すべきですか?

すでにある程度のお客様がいて、毎月一定数が辞めているなら、まず解約防止が効率的です。出ていく穴をふさがないまま新規を足しても、人数は増えにくいからです。一方、まだお客様が少ない立ち上げ期は、母数を増やすことも欠かせません。今の人数と解約率の両方を見て、どちらの影響が大きいかで判断するとよいでしょう。

まとめ

解約率(チャーンレート)は「ある期間にどれだけのお客様が離れたか」を表し、継続型サービスの成長を左右する指標です。計算式は「辞めた人数 ÷ 期間はじめの人数 × 100」とシンプルで、適正値は業種で変わるため自分の過去と比べるのが実用的。下げるには、辞めた理由を聞き取り、最初の成功体験を早く届け、利用が減った人に先回りで声をかけることが効きます。続けているお客様の声を集めて見せるのも、価値を再確認してもらう有効な一手です。

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